総本山研修日誌
                      2002年10月5日・6日
  



「1日目」

AM8:40分に鹿児島空港に到着!出迎えに来ておられたのはあの「総本部」の鉄人、立神さ
んだった。本部長を含む「関西地区本部」五名の支部長を乗せた車は一路「総本山」へ。
山のふもとで「ビックリ仰天!」
40度はあるのではないか・・・?と想われるほどの急勾配な坂を上がるとそこには旧総本山道
場と「先代御宗家」のお屋敷があった。
いの一番に「先代御宗家」の奥さまの所に、ご挨拶に伺った。
遠い所を良くいらっしゃいました、どうぞお上がりください!満面の笑みで迎えてくださった奥さ
まに一同「緊張」の面持ちで仏間に向かい、
お線香をあげさせて頂くことに。しばしの談笑の後、いざ「武学舎」へ!

立神さんに「先代のお墓」「白龍堂」「拳士の塔」と案内して頂いた後、坂道を下るとそこには、
あの、ビデオとカレンダーでしか見たことのなかった「武学舎」がどっしりと待ち構えていた。

道場に一歩足を踏み入れると、そこには床一面に光り輝く「板の間」と奥には50cmほどの段
差があり、その階段を上がると畳敷きのスペースがあった。
この場所で「宗家直伝講習」が行われるのだ。そのまま3Fにある「宗家先生」の執務室に通し
て頂いた。そこから見る外の景色は「絶景」であった。
私と永田師範・大垣支部長は、初めての参加である。カチンコチンになり持って、ご挨拶をさせ
て頂きました。
昼食までの時間「宗家先生」のお話を伺うことが出来ました。ドミニカ・フィリピン・アメリカに行
かれた時のお話や、その時の「失敗談」などを話してくださり「緊張」した空気を和ませて下さい
ました。

昼食の後、ドミニカから送られてきた「コーヒー」を宗家先生が立ててくださると言うので一同緊
張の面持ちで、かしこまっていると雰囲気を察知されたのか、
「私が入れたコーヒーにケチを付ける者は破門だ!」の言葉に一同が爆笑し、張り詰めた空気
が一変して明るいものとなりました。
私が今まで想像していた「宗家先生」ではなく、普段は気さくなお方で「冗談」もおしゃるんだなぁ
と想いました。
稽古は午後2時から始めることになり、各々が部屋に戻って準備を始めた。本部長と事務局長
は「和室」私達3人は「洋室」の方へ、準備も整っていよいよ「直伝講習」の始まりである。

神殿の前に一同が整列し座って待つことに、この時、私は「焦った」なぜなら並ぶ順番からいっ
て私は2列目の真ん中、
つまり「宗家先生」の後ろ正面なのである「うあぁどないしょう!」(・・弱気になるのであった・・)

「宗家先生」がお見えになり「黙想」「礼」立ち上がり振り向かれた時に私は「驚愕」した。
さっきまでの和やかな顔では無く、鋭い眼光を放ち、厳しい表情で立っておられる「宗家先生」
がそこに居られたからだ。

まずは「基本」から「前進後退」「拳手法」の順番に進んでいく。
拳手法(けんしゅほう)の解説の時、「宗家先生」が私に思いっきり突いて来なさい!言われるま
まに渾身の力を込めて突きをくりだした瞬間、私の腕に「電気」が走った。
気が付けば私は天上を向いているのである。
何が起こったのか、全くわからない。後で大垣支部長に聞いたところ、私が突いた瞬間、体捌
きしながら「手刀」で私の突きを払い、
同時に背後に回りそのまま倒しておられたのだ。
そのまま「宗家先生」の技の解説が続いていく、今度は突いた手を取られて「けいりゃくひこう」
をついてこられた。
「イタタァー」私が叫んでいると、左側から気になる視線が投げかけられているのに気が付い
た。「ニタァ〜」満面の笑みを浮かべて私を見ている「大垣支部長」がそこにいた。

(痛いですかぁ?イタそうですね築地さん・・・ケヶヶヶ・・)そう感じたのは私の気のせいか・・・

「基本」から「拳手法」までの「解説」が終わり、いよいよ「少林寺流正流七法」に入って行く。
「半月」(セイサン)の型、用意、始め!
「宗家先生」の号令で型を打っていく、直れの体勢に入ると「宗家先生」から、
君は「他流」の出身か? いえ、子供の頃から「錬心舘」です!そう答えると、 スピードで「型」
を誤魔化すな!
正確に「突き」「蹴り」「受け」が出来て初めて「型」になるんだ!お叱りの声に「失礼しました!」
自分の「未熟」さを「痛感」するのでした。
ハイ!その点に気を付けてもう一度「最初から」 ・・・この頃になると「空手衣」も汗でビショビシ
ョである。しかし「不思議」なことに体力の消耗を「気力」がカバーしてくれた。

「アーナンク」(南光)「ワンシュウ」と進んで行き、次は私が一番苦手な型「チントウ」(鎮東)であ
る。この「型」は最初から最後まで、
斜め45度の動きである為、「角度」に注意が必要なのである。案の定「宗家先生」は見抜いて
おられ、散々「注意」を受けてかなり凹んでしまいました。
この頃になると体力の「限界」を「気力」でカバーしきれなく成っていました。
道場のカガミを見ると顔は「真っ赤」空手衣は汗でビショビショと言うよりは、ずぶ濡れと言った
ほうが正しいかもしれない。
開始から約4時間を経て、1日目の「直伝講習」が終了した。

各自、部屋でシャワーを浴び「夕食」を取る為「武学舎」のリビングへ、今回、特に「報告」してお
きたいのは「武学舎」の食事が、
大変美味しかったことである。味噌汁は「絶品」で「レシピ−」を聞いて帰ろうかと思ったほどで
す。そして「武学舎」のスタッフに、
あの「全国大会」でお馴染みの「溝川3姉妹」のご両親がいらした事にも「驚きました」

光栄なことに食事の後に「宗家先生ご夫妻」を囲んで「昭和の拳聖 保 勇」と言うビデオを拝
見させて頂くことが出来ました。

少林寺流 錬心舘の軌跡を追ったこのビデオに一同「感銘」を覚えるのでありました。

部屋に戻って「反省会」を行うことに、私と「大垣支部長」が、いや、あぁやった!ちゃうちゃう、
こうやった、と話しているのを同室の「永田師範」が笑って見ておられました。
夜もふけていき、何とか無事に1日目が「終了」


 


「2日目」

朝7時に起床!午前中に残り二つの「型」 午後から「約束組手」を行うことになりました。

「正流七法」五番目の型「五十四歩」(ゴジュウシホ)から始められた。技の解説のとき、今度
は、「大垣支部長」が「宗家先生」に突きを繰り出すと、
そのまま「逆技」で関節を極められ、苦痛の表情でタップする「大垣支部長」を見て私は、

「ニタァ〜」(痛いやろぉ?ホンマに痛いやろぅ大垣くん・・・ケヶヶヶ・・・)昨日の微笑みのお返しを
するのを忘れませんでした。

「五十四歩」を終え、いよいよ私が最も得意とする「型」「抜塞」(バッサイ)へ・・・・
この「型」は、今まで一番「稽古」した「型」なのです。

「手前味噌」の話で申し訳ないのですが、一昨年の「関西連合大会」に於いて、この「型」で
「準優勝」しており、
最も自信のある「型」だったので是非「宗家先生」に見て頂きたかったのです。直れの体勢に入
ったとき、「宗家先生」が小さく頷いてくださり、
目線の注意だけで済んだのが、もの凄く嬉しかったです!

これで「型」の講習が終了、昼からは「約束組手」の講習に入ることになった。
「昼食」を取るため、一同リビングへ・・・
昨日、今日と私はリビングで「喋り続けた」理由は、私も含めてみな「緊張」し難い面持ちで座っ
ているのを何とかして和らげようと思ったからである。
すべての人を笑わせるのが私の「使命」と感じ「喋り続けた」 なんとか空回りせずに、みなさん
笑ってくださったのが嬉しかった。

いよいよ昼からは最後の項目「約束組手1〜37」である。私と「大垣支部長」が前に立ち、
「宗家先生」の号令とともに進められた。
技の説明の時「宗家先生」が極端に近い「間合い」から回転したかと思うと、私の顔の前でピタ
っと「後ろ回し蹴り」が止められていた。

まさかと思う「間合い」から、まさかと思う「攻撃」を極めるのが「錬心舘」の特徴だよ!
そう、おっしゃっていました。
私は「失礼」を承知で質問することに・・・「宗家先生」!上段に蹴る時は「股関節」をはずしてお
られるのですか・・・?
私の質問に「一笑」されておられたが、

昔よりも、今のほうが足が高くあがるんだよ! 御歳53歳、「宗家先生」の人間離れした「技」
の凄さに一同、ただ、ただ「感激」を覚えるのであった。

午後3時、すべての「講習」が終了。今回「受講」した一人一人に「受講證」が手渡された。



                             

一同、帰り支度を済ませ「武学舎」のリビングでしばしの談笑の時、「宗家先生」から築地くん!
君はよく「しゃべるねぇ!」今までの受講者の中で、
君が一番よく「しゃべった」よ! ハイ!「失礼しました!」・・・・

「宗家先生」の笑顔から察して、決して怒っておられるのではないと自分勝手に「判断」し、
インパクトを残せたことに「自己満足」するのであった。

午後5時「宗家先生」と「奥さま」に見送られ、一同「武学舎」を後にしました。


あとがき


今回の「研修」で感じたことは、今まで「錬心舘空手道」の表面しか見ていなかった「自分自身」
に気がつきました。これから、全国の「門下生」が一人でも多くこの「研修」に参加し、
「錬心舘空手道」の素晴らしさ、
そしてなにより「宗家先生」の偉大さを感じ取って、後進の指導に当たって行けば、
より一層の「技術向上」と「団結力」が生まれるのは言うまでも無いと思います。

最後に私と「大垣支部長」にこの機会を与えて下さった、

「平田本部長」「山田事務局長」「永田師範」に深く感謝致します。




                                


                                            以上